美術は苦手科目だったけど…。美術館に行くきっかけになったアート小説との出会い
まだまだ暑い!暑すぎる!!
早く秋が来て涼しくならないかな〜〜と毎日考えています…。
秋といえば、昨年の秋にこんなnoteを書きました。
私は食べもの系の小説には目がないし、学生時代はごりごりの運動部だったし、「食欲」「スポーツ」は得意分野!笑笑
だから、食欲の秋、スポーツの秋はすらすら書けたのに、
「芸術の秋」は……。
書きたいなあとは思っていたんです!!!
でも、どうしても書きはじめられなかった理由がありました。
私に「芸術」は語れない…。
なんと言っても、私は壊滅的に絵心がないのです!!!
画力の成長が小学校2年生くらいで止まってしまい、どの科目よりも図工(美術)がダントツで苦手でした。
だからこそ、絵が上手な友達が描くイラストも、美術館に展示されている絵画もみんなすごい!と感じるだけ。
どの絵も上手!良し悪しなんて分からない!
といった具合のアート音痴だったのです。
アート小説との出会い
ところが数か月前、BOOK HOTELにご宿泊いただいたゲストと好きな本についてお話ししていたら、そのゲストは原田マハさんのアート小説が大好きなんだとか。
原田マハさんの小説やエッセイは大好きでよく読んでいるけれど、アート小説だけは読んでいませんでした。
「私、絵についてぜんぜん詳しくないんですけど、おすすめはありますか…??」
と恐る恐る聞いてみたら、
「『ジヴェルニーの食卓』は短編集だし、読みやすいと思いますよ!」とのこと!
そこで早速読んでみました!
『ジヴェルニーの食卓』
私でも聞いたことのあるモネやピカソが登場し、彼らの生活や制作の姿が描かれています。
「え、これは実話?フィクション?」と不思議な感覚に包まれながらも、
気付いたら夢中で読んでいました。
予備知識がほとんどなかったからこそ、あれこれ考察せずに物語の世界に入り込めたのかもしれません。
それと同時に、私が今まで美術作品に触れても何も感じ取れなかったのは、作品だけを見ていたからなんだと気付きました。
画家がいつ、どんな場所で、どんなことを考えながら制作したのか。
どんな作品にも物語があるという当たり前のことに気付いたことで、作品を見る目が大きく変わりました。
ここから私はアート小説にハマっていきました…✨
『常設展示室』
こちらの本も短編集で、私たちの周りにいそうな現代の女性たちが主人公。
フェルメールやゴッホの絵画が彼女たちの行動のきっかけになったり、彼女たちの心の支えになっていたり。
ここに登場しているのはどんな作品なんだろう?と、スマホで画像検索しながら読み進めました。
画像を見ながら読むことで、彼女たちの視点に立った気分になれる!
けれども、スマホの画面の中で作品を見ているだけでは物足りなくなり…
大きいサイズで見たい!!美術館に行きたいいいい!!!
と強く思うようになりました。
そして、美術館好きな友人に声を掛け、上野にある東京都立美術館と国立西洋美術館に行く約束をしました★
「好き!」「行きたい!」となったときの私の行動力、凄い…!笑
東京都立美術館では、『ジヴェルニーの食卓』と『常設展示室』にも登場するマティスの作品を集めた『マティス展』がちょうどやっているそうで、とっても楽しみ!!!
当日まで2週間ほど時間があったので、私の予習はまだまだ続きます!笑
『モネのあしあと』
国立西洋美術館にはモネの作品が多く展示されているということで、原田マハさんがモネの作品や「印象派」について解説をされているこの本を読みました。
今は名画と言われているけれど、当時は世間から受け入れられなかったということに衝撃を受けました。
モネの作品や美術館の写真が掲載されていて、さらには原田マハさんの解説が初心者でもとっても分かりやすくて、モネという人物が何を考えてどんな作品を生み出してきたのかが頭にすんなり入ってきました。
さらには、図書館に行ってモネやマティスの画集を眺めたりもしました。
アート音痴、物凄い成長ではないですか??笑
いざ、美術館へ!!
いよいよ、美術館に行く当日。
7月上旬で猛暑が続いていたけれど、その日は曇りで気温も高くなく助かりました。
待ち合わせに遅れた友人を、『ジヴェルニーの食卓』を読んでマティスについて復習しながら待ちました。笑
上野公園内で迷子になりながら無事に友人と合流し、
いざ!東京都美術館のマティス展へ!!!
お、お、お、お!
平日の昼間なのに人が多い~~~!!!!
人混みをかき分けながら進んで、スマホの画面や図書館の画集で見た作品が次々と現れて。
「これが小説に出てきたあの作品か!!!」
と、まるで宝探しをしているような気分で展示室を歩きました。
写真撮影OKなエリアもあり、何枚か写真も撮りました!
周りに人が多かったので真正面からは撮れませんでしたが…。
すべて見終わって、とっても満足!!!
小説の中に入ったような、小説の主人公に会えたような気分になりました。
次は国立西洋美術館!!!
(またまた上野公園内で迷子になりかけました笑)
まず、チケットにモネの絵が載っていることに感動!!!
館内は東京都美術館ほど混んでいなかったので、作品と説明をゆっくりじっくり見て、贅沢な時間を過ごしました…✨
特に、予習していたモネの作品がいくつもある展示室では、時間を忘れて見入ってしまうほど。
しかし…!!!どこかでなんだか経路を間違えてしまったようで、いくつか見られなかった絵がありました…。
館内でも迷子になるなんて…。
また行くしかないですね!!!
本から、新しい世界が広がっていく
こんなふうにドタバタな美術館巡りでしたが、とっても大満足!!!
今は、原田マハさんのアート小説を開拓するとともに、今度はどの美術館に行こうかワクワクしながら調べています🌟
今回行った上野にある上野の森美術館では、10月からモネの作品が展示されるようです!
来年の1月から東京都美術館で開催される印象派展も狙っています✨
アート小説に出会うまでは、まさか自分がこんなにも美術館を満喫できるようになるなんて思っていませんでした。
アートについてすこ~~しだけ詳しくなって美術館を楽しめても、私の絵心はまったく成長していませんが、笑
「私はアートとかよく分からないから」
と、無意識のうちにアートを遠ざけていたんだな、と感じました。
アートに触れるきっかけをくれた原田マハさんのアート小説に出会えたこと、そしてその本を紹介してくれたゲストの方にとても感謝しています✨
「趣味は読書」だけれど、その読書から新しい趣味が広がっていく。
本を通して、自分が今まで知らなかったことに出会える!
これからもたくさんの本に出会って、新しい世界に触れていきたいと思います!!
ライター:石原