ストレスや緊張を和らげくれる”自律神経”に良さそうな本の紹介
今年も暑い日が続きますね。
毎年、この時期になると「去年より暑くなってない・・・?」と感じるほど、年々暑さが酷くなっているように思えます。
暑いとクーラーに頼らざるえませんが、適切な温度にしないと外との気温差で体調を崩してしまう。家なら自分で温度調節できますが、会社・電車・カフェなどに入ると、ガタガタ震えるくらい寒いときもある。
夏場の体調管理はとても難しいですよね・・・
「体調が悪いときは、無理しないほうがいいよ」と周りの人たちは言ってくれますが、簡単に休めむことはできない。
だったら、せめて気持ちの部分だけでも良い状態にしておきたい。
そんなとき、自然あふれる風光明媚な景色を想像することで、心に爽やかな風が吹き込むように感じませんか?
自然には人の心を癒す力があります。
ということで今回は、この暑い日々から自然の世界にいざなってくれる「自律神経に良さそうな本」をご紹介します!
庭とエスキース
北海道で自給自足生活をしながら、絵を描き続ける老父「弁造さん」の生活を追いかけた写文集。
作者の奥山淳志さんが写真家でもあるので、自然の美しい風景の写真がいくつも収録されています。写真だけではなく、外連味のない文章からも美しさが滲み出ています。
弁造さんは、畑を耕し、ときには絵を描く。「快楽」や「刺激」とは無縁の生活ですが、そのなかに言葉では表現しきれない豊かさがあります。
弁造さんは生きているなかで、大切に思ったことを”弁造語録”としてメモに残しています。「お金」や「時間」に囚われていると、これらの言葉に考えさせられるものがありますよね。
弁造さんの物事の捉え方は、私たちとは少し違うかもしれません。だけど、大切にしている核の部分はきっと同じ。だからこそ「あ~確かにな」と納得させられます。
やりたいことがあればやってみればいい。
間違いや失敗はつきもの。
前に進む姿勢を見せることで、弁造さんが豪快に笑いながら応援してくれているように感じます。
旅をする木
写真家の星野道夫さんがアラスカで過ごした日々を綴ったエッセイ。
画像がなくても文字だけで、アラスカの雄大な自然が思い浮かびます。
普段、人工物のなかで生きているからこそ、たまにの旅行で触れる自然に癒されることはあります。しかし、文明の利器に頼らず厳しい自然のなかで生きていくことは、私たちが想像する以上にシビヤなものだと思います。
星野さんは、43歳のときに熊に襲われて亡くなりました。「生きる」ということは常に「死」と隣り合わせ。いつ何が起きるかは誰にも分かりません。
多くのひとは「今、なぜここにいて、なぜこれをしているのか?」の問いに、明確な答えを持ち合わせていない気がします。
それでも「選んだ道で間違ってなかった」と自分を肯定するためにも日々を頑張っているんでしょうね。
星野さんも十代の頃に神田の古本屋街で「アラスカの写真集」を見てから、アラスカの土地に憧れを抱き、写真家になったことに後悔はないと思います。
河を渡るカリブーの群れ、ホッキョクグマの親子、日本では決して見ることができない美しいオーロラ。アラスカに行ったことなくても、頭のなかでイメージするだけで、今思い悩んでいることから少しだけ開放してくれます。
日日是好日
作者の森下典子さんご自身が、20歳から習っている茶道を題材にしたエッセイ。
自然が少ない都心部に住んでいると、季節の変化が感じづらい。茶道は季節によって使う道具やお茶菓子を変えるので、四季の移ろいを肌で感じることができます。
本作を読んでいると都会の喧騒から離れ、静かな茶室にいる気分になります。つくばいに「チョロチョロチョロチョロ」と注がれる水音が聞こえてくるような心地いい世界にいざなってくれます。
ちなみにタイトルになっている「日日是好日」は禅の言葉です。
どんな日も自分の捉えかた次第で、いい日にも悪い日にもなる。天気が悪く雨が降りしきる日でも、その雨音を楽しむことができればいい日になる。
だったら「今日はいい日」と気分よく過ごすほうが、何だか得した気分になりませんか?
最後に
さいごまで読んでいただきありがとうございます!
ここまで暑いとクーラーが効いた部屋で過ごしたくなるのも分かります。ただ、ず~っと家にいるのも味気ないので、朝方または夕方の少し暑さが和らぐ時間帯に散歩してみてはいかがでしょうか。
外に出て陽の光や風を感じることで、気持ちがほんのり柔らかくなります。
まだまだ暑い日が続きます。
無理せず自分のペースでゆっくり過ごしましょう。
ライター:Reo