【ブックホテル神保町に30の質問!】神保町にブックホテルができたらしい、の続きを知ってほしい。
神保町駅A1出口から徒歩30秒。東京のど真ん中に、私たちのホテルはひっそりと、たたずんでいます。実はまだグランドオープンはしておらず、プレオープンの状態。
大きな看板があるわけでもなし。
広告なども特にうってはいません。
それでも、神保町観光をされている方、神保町にお勤めの方などが、
ふら〜っと、吸い寄せられるように入ってきてくださるのです。
「ここは何?カフェ?本屋?」
「どんなホテルなの??」
そんなふうに興味を持ってくださっているのが大変嬉しく、「オープンして半年の、本をコンセプトにしたホテルなんです!」とその度に熱弁してしまいます。
せっかくなので、BOOK HOTEL 神保町について、よく尋ねられること30を、勝手にQ &A方式でお答えしていきたいなと思います。笑
本当はYouTuber風に100の質問にしたかったですが、膨大すぎたので、途中で断念。。。(なんとこのnote記事だけで1万字…!)
がんばって読んでください。笑
1:運営は誰がしているの?
BOOK HOTEL 神保町は、株式会社dot が運営しています。
なお、株式会社小学館様と資本業務提携を結んでおり、運営にご協力いただいております。
2:株式会社dotってなんの会社?
2016年に創業。
元々は、無人ホテルの運営代行を主に行なっていました。近年は、コンセプトホテルの企画・運営に力を入れています。
詳しくはこちらから。
私たちは、「ただ泊まるだけ」で終わらせず、宿泊自体が旅の目的となるようなホテル作りを目指しています。
2019年からは、「マンガ」をコンセプトとしたホテル「MANGA ART HOTEL,TOKYO」の運営をスタート。
BOOK HOTEL 神保町は、弊社にとって2つ目のコンセプトホテルです。
3:MANGA ART HOTEL,TOKYOって?
東京都小川町にある、マンガがコンセプトのカプセルホテルです。一晩中漫画体験が楽しめる「漫泊」をコンセプトにしています。
4:「BOOK HOTEL 神保町」 はいつできたの?
BOOK HOTEL 神保町がプレオープンしたのは、「2021年の12月1日」です。看板やチラシ・自社予約サイトなどはなにもなく、宣伝もほぼナシ。
何もかも手探りの状態でスタートしました!
5:元々ホテルがあったっけ?建てたの?
実は元々は別のホテル(サクレン神保町)でした。建物自体は築4年ほどと新しく、内装もほとんど当時のままです。
ちなみに当時のホテルにおいても大人気だったというマッサージチェアなどは継続して使用させていただいています。
6:支配人のmoonって?本出してるの?
支配人であるmoonこと三浦は、星野リゾートにて勤務していました。
退職後はライター活動を始め、2020年8月に、Amazonにて書籍「世界一シンプルな書き方の教室」を出版。
2021年11月に、代表の御子柴からスカウトを受け、株式会社dotに入社することになります。現在は、おっかなびっくり…ホテルの支配人をしています。
右も左も分からないことだらけで毎日が勉強です。。。
7:お客さんはいつから増え始めたの?
オープン初日は、実は、、、お客様は0名。
予約サイトオープンがギリギリまで間に合わなかったことが原因です。。
2日目からはようやく初のお客様をお迎えしたできました。
「オープンして初めてのお客様です〜〜!!!」「記念すべき2組目のお客様です〜!」とお伝えしてしまうほど。笑
少しずつ口コミで広まってゆき、ありがたいことに、オープン2ヶ月で満室を達成しました。
たまたま支配人がつぶやいた、このお願いツイートがプチバズして、Twitter経由でかなりご予約いただくことができた気がしています。
RTなどで広めてくださった方に全力でお礼まわりしたいです…。
8:そもそも、「ブックホテル」ってなに?
私たちが考えるブックホテルとは、「本」を読むためのホテルです。
「メイン」は宿泊ではなく、「読書体験」
いつでもどこでも「本」に触れられるように、廊下・お部屋のいろいろな場所に本を設置しています。
その数は、2000冊以上。
今後もどんどん増え続ける予定です。
あくまで「本」に注力しているので、そのため、通常のホテルにあるサービスは最小限にさせていただいています。
例えば
「宅急便を送りたくて」
「洗濯をしたいのですが」
といった声には残念ながらお答えできまん。
その代わりに
「おすすめの本はありますか?」
「仕事で行き詰まっていて、何かいい本ありますかね?」
といったお問合せにお答えできるための準備はいつでもさせていただいています。
9:本の設置には何かこだわりがありますか?
ブックホテル神保町にはお部屋の中、廊下に至るまで様々な本を設置しているだけでなく、お客様自身が本に「出会いやすい」工夫をしています。
たとえば…
「これ気になってた!」という作品を「読む」まで持っていくのが私たちの仕事だと思っています。
10:選書はスタッフがするのですか?
はい、本好きスタッフの意見を聞きながら、基本的には、支配人の三浦が最終決定をしています。
全国各地の本屋さん、古本屋さんに行き、インスピレーションを湧かせるようにしています。
インターネット書店でもたびたび購入しますが、「ビビビ」とくる自分の直感に頼るところが大きいです。
11:スタッフはどんな人?
経歴は様々ですが、「本が好き」「書くことが好き」で繋がっている仲間たちです。
スタッフの仕事は、当館の本を読み進めること。笑
当館の本に精通したスタッフに、いつでもおすすめ本を聞いて下さいね。
12:どんな本が多いのですか?
一言で言えば「感受性を揺さぶる本」です。
ジャンルは、小説から自己啓発まで様々ですが、読むことで、他者や自分に優しくなれたり、自分を見つめ直すことができるような作品を中心にセレクトしています。
最近よく読まれている人気の本(お客様よりコメントいただいたもの)はこちら。
「わたしの本に出会うホテル」
これがBOOK HOTEL 神保町で成し遂げたいテーマの一つです。
13:本のテーマは部屋ごとに違うのですか?
お部屋ごと、そして各フロアごと異なるテイストの選書内容となっています。
⇩お部屋紹介です…!
今後は、文豪気分でお部屋に篭って原稿執筆を進める部屋、ビジネスマン向けの自己啓発本ルームなど、それぞれ、ニーズに合わせてテーマを持たせたお部屋を作っていきたいなと思っています。
14:本に関するイベントについて教えてください。
現在行っているイベントはこちら!
・366BOOKS…
(あなたの誕生日にぴったりの本をスタッフが勝手にセレクト!本との偶然の出会いをお楽しみください。)
・ブックペアリング
(コーヒーの味わいと本の味わいを揃えてご提供!本はプレゼントしています。)
・ブックマッチングサービス
(事前アンケートに基づく、本の選書サービスです。)
・ブックカウンセリング
(支配人による選書サービスです。30分間のカウンセリングであなたが読むべき本をご紹介いたします。*有料)
⇩最新のサービス情報はこちらをご覧ください。
15:おすすめの過ごし方を教えてください。
晴れの日は、神保町街歩きがおすすめ!
カレーかラーメンを食べて、好きな書店を見つけて、ブックカフェや老舗喫茶店でコーヒーを飲んで。その上で当館を訪れて下さい!完璧!
⇩おすすめの周辺のお店をご紹介しています。
雨の日は、デイユースを活用いただき、「読書デート」なんて、いかが?(自分とのデートでももちろんOK)
個人的には、漫画が好きなら、MANGA ART HOTEL,TOKYOと連泊していただくのがとってもおすすめです。
16:神保町の地でブックホテルを始めようとしたきっかけって?
古書店が150以上立ち並ぶ東京・神保町。
「見つからない本はない」と言われるほど、専門書がずらりと並び、その姿は圧巻です。
電子書籍の時代に突入して読書離れが叫ばれていますが、それでも、私たちはやっぱり、「紙の本の良さ」をこの神保町の土地から広めていきたいのです。
神保町にブックホテルを作ることで、この街をもっともっと進化させよう!魅力を発信し続けよう!
小学館様、そして弊社の想いが合致したことにより、この一大プロジェクトが始動しました。
17:神保町ってなんでカレーが有名なんですか?
元々、学生が多かったこの町では、「学生」が文化を作っていました。
本、喫茶、音楽、スポーツなどなど…
カレーは本を読みながら片手で食べられるfoodとして根付いたのでは、という説が有力なようです。
若者たちがつくり続けてきた「本の街」の良さを、これからも現代に繋いでいきたいです。
18:開業にあたってどのような苦労がありましたか?
支配人が株式会社dotに入社・初出勤したのは、なんと、2021年11月16日。
そこから、オープンの12月1日までに残された期間は、15日しかありませんでした。(おやすみ省くと11日…)
これが一番大変でした…。
オープンに向けた、この2週間は本当に目まぐるしい日々。
「え。本当にオープンするんだっけ?」と思えるほど、限りなく0に近い状態のスタートでした…。
しかも、私の場合、これまでは「THE・旅館」で「人」によるおもてなしにずっと注力していたので、「コンテンツ」が主となるホテルを運営するマインドに切り替えることがなかなかできず…。
とは言いながらも、大掃除から始まり、予約サイトの立ち上げ、アルバイトの採用をし、業者様と連携を取り、オペレーションを構築して、、と様々な困難を乗り越え…なんとかオープンに間に合わせました。
(この11日間の日々….需要があれば、また書きます。笑)
19オープン前で一番大変だったことはなんですか?
兎にも角にも、「本」の取り扱いです。
元々のホテルにもたくさん本があったのです。
いわゆる「古書」がぎっしりと。
1階から12階までにぎっしりと埋め尽くされた本を、全て手に取り、「ときめくか、ときめかないか」で分類していきました。笑
本は以前からあるものを置いたらいいのでは、という考えも頭をよぎりましたが、それは嫌でした。
「本」が主役のホテルにしたい。
お客様と本との出会いを生み出したい。
だからこそ、他のことを差し置いてでも選書とおすすめコメントにはこだわり抜きたいと思っていました。
コンセプトに沿った本を選び、設置し、どこに設置したかを記録し、
一つ一つは単純そうでも、骨の折れる作業でした。
20:大変なこと、苦しいことを乗り越えるためになにをしましたか?
はからずも、答えをくれたのも、乗り越えられた理由も全部、「本」でした。
開業前からしばらくホテルに住んでいた私は、「本」に囲まれているからこそ、いろいろな「悩み」を解決しながら進めることができたのかもしれません。
こういうと宣伝にしか聞こえないかと思いますが、、、
疲れをマッサージチェアで癒し、美顔スチーマーで癒し、
時にはプラネタリウムで満天の星を眺め…。
そうして神保町の美味しいご飯たち(おもにカレー)を食べながら
少しずつ少しずつ、様々な問題を乗り越えてきました。
21:どんな方がホテルに来ているのですか?
一番多いのは、20〜40代の方です。
約60%はお一人でのご利用となっています。
神保町から徒歩30秒!と、アクセスが良好なため、出張のたびに利用いただいている方も多くいらっしゃいます。
なお、武道館や日本ドームでライブがある時には、皆様ライブグッズ片手にお越しくださいます!
そしてこれがうちのウリ!
「宿泊」の目的が「読書」という方が、40%以上を占めているのです。
「SNSで気になっていて」
「普段はあまり本が読めないので」
という理由で、東京近郊にお住まいの方も来てくださっています。
実際、宿泊者の29.6%は、都内もしくは近隣(千葉、埼玉、神奈川)からお越しいただいています。
まさに、「寝るだけ」ではなく「本を読むため」に泊まりに来ていただけている状況に、思わずニンマリとしてしまいます。
22:リピーターの方はどのくらいいるのですか?
オープンして4ヶ月で、全体宿泊者の28%の方がリピーターという、ちょっと驚きの結果になりました。
リピートしたくなる理由。
それは、「本との出会い」を生み出すために、様々な企画を練り上げているからだと思っています。
これは、通常、ホテルの運営だけをしていたらなかなかできないことだろうなと思います。
当館の1階にはテーマごとの選書が並びます。都道府県が出てくる47の小説を並べたり、爽やかな気分になれる本を並べたり。季節によって様々なテーマの本を用意しています。
それに加え、「みんなで作る」ということも意識しています。
地元出版社や、お客さま、Twitterやnoteのフォロワー様と「一緒に」ホテルを盛り上げるイメージで、様々な企画を行っております。
23:お客さんから評判は?
アンケートでいただいたお声を少しご紹介いたします…!!!(ニヤニヤニヤ)
24:今の課題はなんですか?
こんなに素敵な声をたくさんいただいているものの、課題はまだまだたくさんあります。
ブックホテルというには本はまだまだ少ないし、お客さまにマッチングするための選書スキルも、どんどんあげていかなければなりません。ということで、私たちはさらにもっともっと読書をする必要があります…
何よりも一番の課題は、認知度。当館のことを知っていただくためにも、もっと当館の魅力を広めていく活動をしなければなりません。(と思って、今日も必死に祈りを込めてnoteを書きます)
本好きの方だけでなく、「あまり読まない」という方にとっても、本っていいかも!と思えるきっかけを提供できるような、そんな場所にするためにアイディアを練っていきたいです。
25:スタッフは何人いますか?
これはすごく聞いていただける質問です…笑
現在、スタッフは約10名ほどです。
基本的には、常時1〜2名のスタッフが待機しており、
少数精鋭で接客をさせていただいています。
お待たせしてしまうこともあるかもしれません。
丁寧なおもてなしは難しいかもしれません。
それでも、わたしたちだけでなく、本が最高のおもてなしを提供いたします。
おすすめコメントを頼りに、ぜひいろんなフロアを覗いてみてくださいね。
26:今後の取り組みについて教えてください。
オープン当初からずっと考えていることは、本が好きな人同士が集まることのできる「居場所づくり」です。
好きな本を読んだ、「その後」のアウトプットの場を作りたいと思っています。そこで「表現する」機会を提供したいと思っています。
また、神保町を盛り上げるための各種コラボもどんどん進めていきたいです。出版関係やカフェなど、挑戦し続けている方たちと繋がりたいなと思っています。
これをみていただいている神保町周辺で活動されている方、いつでもご連絡くださいね〜!!!
⇩宿泊せずとも体験できる、ワンコイン選書も始めました。こうした、「本との出会い」を生み出すサービスも、継続していきたいです。
27:ブックホテルのライバルは?
ライバルは、、、ズバリ「スマホ」です!
せっかく「本を読むため」にきていただいても、「スマホ」の誘惑にはなかなか勝てないかもしれません…
極度のスマホ依存の私が、自分だったらこんな部屋に泊まりたい、と考え抜いた「デジタルデトックス滞在」について記事にしました。
⇩詳しくはこちら。
28:本を読むということはどういうことだと思いますか?
「本を読む」というのは今のあなたにとって必要な「欲しい言葉に出会う」ことだと思っています。
本は「読むこと」が全てではありません。本は「読まなくてもいい」と思っています。
⇩詳しくは記事をご覧ください。
29:あれ、そういえばグランドオープンはいつですか?
2022年7月1日、、、、
と言っていたのですが、、、
すみません!!!!遅れちゃいます。。。。
運営している途中で、
「つくりたい場所」「成し遂げたい夢」ができたんです。
だから、それを作るために、もう少し、私たちに時間をください。
グランドオープン、今年の「夏」が終わるまでには…と思っています。
温かい気持ちで見守っていただけますと嬉しいです。
30:今の夢を教えて下さい。
本を通して、社会に、未来に貢献をすること。
これが今の私と、BOOK HOTEL 神保町の夢です。
あらゆる世代の方の悩みに寄り添い、未来につなげていくために、「本を通じたあらゆるおもてなし」に挑戦したいと思っています。
例えば…
などなど…
最終的には、「コンセプトホテル」を全国に展開したいし、
本やマンガのコンテンツを使って「街」を作りたい。
これをご覧いただいたすべての皆様、ぜひ私たちの挑戦を見守っていてください。
最後に
気づいたら約1万字のnoteになっていました。
読むのは相当疲れましたよね…笑
本当にありがとうございます。
少しでも「気になるかも」と思っていただけましたら、ぜひ以下のサイトやSNSをチェックしてみてください。
なお、このnoteへの「いいね」もぜひお待ちしています!
TwitterやInstagramにて「#ブックホテル神保町」をつけて感想を投稿していただけたらとっても嬉しくて舞い上がります…!シェアもさせていただきますね…!
(執筆のテンションも上がるので、ぜひお願いいたします!!)
それでは、また次の記事にてお会いしましょう!!
今後とも、どうぞ、よろしくお願いいたします。
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文章:moon (BOOK HOTEL 神保町支配人 三浦菜月)