【婚活物語。】本好きのための結婚相談所に入会してみた話(6)プロフィール作成編
#16 作戦会議。
特に理由はなかったけど、朝からパックをしてみた。ほんの10分。たったそれだけの時間を自分に与えただけだけど、気分が上がる。画面越しのミーティングでも、いつもよりうまく笑えている気がする。
「moonさん、今日はお願いいたします!」
挨拶だけはちゃんとしなさい。母から言われ続けた言葉を心に。
「佐伯さん!こちらこそお願いいたします。それにしても…、先日はもう無理だ〜というテンションでLINEをいただいたので、心配してました。その後からは、服を買ったり、プロフィール書いたり…とってもスピーディーでしたね!素晴らしいです!」
「あの時はすみませんでした〜…そうですね、婚活仲間を見つけられたのが大きいですね…」
純ちゃんの話をする。純ちゃんは今日もプレ交際のK君と水族館デートらしい。
今日は、プロフィールをより変化させるための作戦会議だとmoonさんから聞いた。
もう書き上げたし、そこまでこだわらなくても大事なのは写真では?と思っていたのだが、どうやら、そうでもないらしい。
「プロフィールの文章の内容によって、相手からの見え方は、まるで違うんです。私はこれまでホテルスタッフの採用の仕事もしてきたのですが、会ってみたくなるのは履歴書の写真が整っている方ではなく、その人らしさが感じられる文章が書かれている方でした。カッコつけたり、きれいな文章である必要はありませんが、自分らしさが伝わる言葉をどう紡ぐか、これは大きな鍵となります。」
「私は、佐伯さんの生き様、大好きなものや大切にしているものがより伝わるようなものに変化させたいんです」
そこまで語られたら、その手に乗らないわけにいかず…ということで、今回は事前に追加オプションをお願いして、完全にプロフィールを作り込んでもらうことにした。
突如moonさんが言う。
「インタビューごっこ、しますね!悩まず、5秒以内に答えてくださいね!」
え、そんな無茶な…という隙もなく。頭をフル回転させながら、答えていく。
moonさんは大きく頷きながら、根掘り葉掘り聞いてくれた。
自分が、なんだかすごい人になったみたいな気持ちだった。
#17 過去の私
そうですね…えっと…割とヤンチャだったなと思います。弟が2人いるので、一緒にゲームしたり、サッカーしたり、アクティブでした。漫画やアニメを一緒に見たり…あ、ポケモンとか。そういうのは楽しかったですが、両親が弟たちに甘かったので、いつもお姉ちゃんらしくしてたな〜と思います。あとは…、あ、風邪をひかない子でした!
思い出…う〜〜ん、中学も高校も女子バスケをやっていて…高校の時にはなぜか副部長にされたんですね…部長に比べてバスケも全然下手で、というより、中の上…くらいだったんですが…最後、県大会で割といいとこまで行って…ベスト16まで残って…。結局、なんだかんだあって私は怪我で出られなかったのですが。そんなことも含めていい思い出です。
そうだ。引退試合の後に、お世話になった体育館で、みんなでコメント言いあいまして。その時、部長に「佐伯がいたからここまで来れた。私じゃここまでチームをまとめられなかった。練習がきつい部員や、勉強との両立に悩んでいる部員の背中を押してる場面をたくさんみてきた。」みたいなことを言われて号泣しすぎて…、自分ってこんなに泣けるんだと思いました。本当に嬉しかったです。
そうですね…引退してからは割と真面目に勉強して、東京の大学に行きました。駒澤です。フィールドワークとかゼミとかに力を入れてた学部があったので、そこで色々学びました。その時には、何になりたい、とか何がしたい…とかは特になくて、ただ自分の興味があったことを学んでいた感じですね…とにかく周りの学部生とは仲が良くて、楽しかったです。必要な単位を取れば、中・高の社会の免許が取れる学部だったので、大変でしたが、なんとか資格を取りました。教育実習も行ったのですが、最後に生徒たちから色紙をもらって、ここでも大人泣きをしてしまいました。笑
大学では、バスケはもういいや、と直感で、吹奏楽部に入って打楽器やってました。正直、勉強も部活もバイトも…と色々中途半端で、常に時間もお金もない!と騒いでましたね〜、充実してました。いまだに大学の友達とは親交があるので、まぁ良かったかなと。さっきお伝えした婚活仲間も、ここで知り合った後輩ちゃんです!
大学卒業してから2度転職していまして…免許は取ったものの、先生になる
イメージが湧かずに、新卒では普通に会社に就職しました。「営業事務」といった感じで、結構なんでも屋さんでしたね。そこで2年働きましたが、なんだかんだ自分のやりたいことが見えなくて辞めました。そこから、やっぱり私は学校がいいのかも、と思って、採用試験を受けまして…なんとか受かって中学校にずっといました。全部で6年、ですかね。ただ、中学生と接する中で、いろんなことを思うようになってきて...今は、なんやかんやあって児童館で働いています。
「おとなしそうだけど、割とビシって言うよね」って言われます。意外と毒舌だよねって。あとは、何もしていないようで、実はこっそり器用にこなすね、とか。明るく見られることがあまりなくて、おとなしい穏やか系に見えるみたいなので、アクティブだと割とびっくりされます。」
やっぱり「一番」って言われると…そうですね。部活の顧問をやっていた時、かもしれません。なんだかんだ、私の根底には「バスケ」が大きいみたいで。男子バスケの顧問をしていた時期がありました。ただ、あまりにやる気がない子が多くて、チームとしてのまとまりが欠如していて…サボる人も多くて。弱小チームすぎました。笑
私、一回全員集めて激怒したんですね。その時…怒りながらも、全員にノート配ったんですよ。自分で思いついたのか何がしたかったのか、今では覚えてませんが、とにかく必死で「それを埋めるまで毎日部活の記録を書きなさい。白紙のまま生きるな」とかなんか言ってみたいで。自分で自分に驚きました。「私、こんなに感情が動くんだ、」と。びっくりしました。ただ、生徒にはそれが響いてたみたいで。
「ヤンクミだった!」「奇跡のスピーチ」って後から言われました。
成績的にはものすごく微妙でしたけど、なんだか、一緒にキラキラいた時間を過ごせたな、と懐かしく思います。
お〜難しい質問…
大切にしたいのは…
情熱、かもしれません。
夢中になれることにはとことん真っ直ぐだね、と言われるので…自分らしく生きるために、自分のやりたいことを諦めずに進みたいな〜と思います。ちょっとシンプルですが。
あと、言い訳をする人は嫌いなので、自分に嘘をつかない人生をいきたいな〜と思います。
夢…というとわからないのですが…いつか自分で、頑張る人にとっての「スタバ」みたいな場所を作ってみたいなと思っています。「サードプレイス」みたいな。コーヒーを飲むと言うより、好きな本を読みながら、自由にゆっくりできるような。そこでいろんな交流が生まれたら素敵だな〜と。
その後も、ひたすらに、好きなもの、趣味、特技に結婚観に……これでもか、と語り尽くした。自分でもスラスラと言葉が出てきてびっくりした。
#18 偏愛を語れ
思えば、moonさんは何度も言葉を変えて同じことを言っていた。
「無難じゃ、つまらないんで」
「その他大勢になるより、佐伯さんらしくしたいんで」
「佐伯さん!偏愛を語るんです!」
「佐伯さん!固有名詞が少ない!!!」
その結果、モテを狙って、「カフェ巡り」と書いていた私の休日の過ごし方は、ときおり決行する「コメダ・モーニング」に変更になり、読書や旅行に関する「みんなと似ている無難な感想」やらは削除され、代わりにゴリゴリ私が好きなもので埋め尽くされた。
moonさんによると「この人と会話したいな、これ聞きたいな」
と思わせることと、「ちょっとした笑いを入れる」ことがポイントだそうで、要所要所に「ツッコミ待ち」要素を散りばめる作戦を一緒に立ててもらった。
結果が、これだ。
ワンツースリー!(ロンハーの番組であったよね)
#19 リニューアル
<旧>
<NEW>
moonさんと、あーだこーだ言いながら完成させた私の取説。ちょっと普段よりテンション高い感じがして恥ずかしいけど、これで「いいな」と思ってくれる人とは本当に感覚が合いそう…。
書ききれなかったことは、お見合いの時に実際に話せばいい。ネタ帳でも作ろうかな…
「あ〜何度みても最高!これはキタコレですね」
とmoonさんが嬉しそうで、二人でそのままずっと私の過去のオモシロ恋バナに脱線して盛り上がった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こちらは、事実を基にした完全ノンフィクションです。
登場するのは、架空の人物です。なお、記載のサービスの内容は、BOOK婚のサービスに基づいていますが、時期によっては一部変更になっている場合もございます。
代表カウンセラーのmoonが毎週1話ずつUPします。
読み物としてぜひお楽しみください。
▶️マガジン登録いただくと、続きがすぐに見れます!
▶️主人公が登録していた、BOOK婚のLINEはこちら。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
更新のお知らせは、各種SNSから。
Twitter:@book_konkatsu
https://twitter.com/book_konkatsu
Instagram:@book_konkatsu
note:https://note.com/book_konkatsu