「働く」について考える。働くことは生きることだから。【BOOK HOTEL 定期マガジン「ホンスキ。」】
ブックホテルで、3年間スタッフ採用をして感じたこと。
早いもので、「BOOK HOTEL 神保町」がグランドOPENしてもうすぐ3年。
本好きのスタッフやお客様と過ごす日々はとても刺激的で、他ではなかなかできない経験ができているなぁとしみじみ思う私です。
漠然と、「本」に関係する「何者か」になりたかった私は、いま、都内にあるブックホテルで支配人をしながら、同じく「本」に関わる仕事をしたいと長年思っていたメンバーたちとともに、本好きのためのホテルや、結婚相談所、オンラインサロンの運営に携わっています。
今回のnoteは、一緒に働くメンバーや自分自身のことを振り返りながら、「働く」について考えてみようかなと思います。
おすすめの「働く」系の本もご紹介しますので、最後までぜひ。
ブックホテルは現在、東京のみならず、京都九条にもOPENしており、本好きのスタッフとの出会いはどんどん増えています。
私はOPEN時から採用を担当しており、面接の度に、これでもか、と本の話をたくさんしてきました。
みたいなよくある質問は、うちの場合
になるわけです。
本好き同士。盛り上がらないはずがありません。
もちろん、本が好きだったら誰でもOK!というわけではなく、経歴なども加味させていただくのですが、その方が本について熱く語る様子を見ていると、学歴とかそんな数字云々はどうでも良くなるというか…。
結局、一緒に働くのは、「人」なので「一緒に働きたい」「一緒に本の良さを広めたい!」と思えることに尽きるのかなと思っています。
事前に作られた志望理由を語られるよりも何倍も価値があるのは、「好きなもの」「得意なこと」を、オタクレベルで語り尽くしてくれる、その姿のわけで。
本に対する情熱が垣間見える瞬間、炎が灯っている目を見た瞬間。
「この言葉は本物だな」と私のアンテナが反応するのかなと思います。
ホテルの仕事は、大変なイメージがあり、結構ギスギスしてるのでは?と思われるかもしれませんが、うちのスタッフたちは、ほんとうに温かくて、常に本好きのお客様と本好きのスタッフのことを考えてくれています。
これまでいろんなコミュニティに所属していましたが、やっぱり「本」という知的な趣味を持つ方は、どんなこともプラスに変えられる力を持っているのかもしれません。
これは、スタッフのみならず、ホテルのお客さんも、婚活の会員さんも同様ですが、みんな、ほんっとに素敵な方々ばかり。
皆様、この場を借りて…いつもありがとうございます。
「本」で繋がったメンバーたちと、「本」を合言葉にどんどん新しいサービスを展開していくのは、楽しくて仕方ないんです。
ブックホテルで働くということ。
申し遅れました。私は、BOOK HOTEL 神保町支配人のmoonです。
私は、元々は新卒で星野リゾートにて勤務しており、退職後はwebライターをしていたのですが、色んなご縁が重なり、ホテルのOPEN時に支配人を任せていただくことになりました。
スタートアップで働くということ。
OPENしたばかりのブックホテルで働くということ。
どちらも初めてのことで、何もわからないまま、ここまで来ました。
今もわかっているかと言われると…わからないことの方が多いですが。笑
この3年間。本当にいろんなことがありました。
ずっと読んできた小説の作家さんと直接お話ししたり、超有名なYouTuberさんとZOOM会議したり、テレビでしかみたことなかった芸能人の方とお話をしたり。小さい頃や、学生時代に何度も読んできた雑誌の編集者さんにもたくさんお会いしてきました。
もちろん、本の仕事も目白押し。キャリーケースで神保町の街を練り歩き、大量に本を仕入れたり。本棚を作成したり、2000冊のPOPを作成したり。
企画を立ち上げるべくいろんな方にDMを片っ端から送ったり、声をかけてくださった方と一緒にイベントを0から作り上げたり。
本当に恵まれていて、本当に幸せでした。
その根底にはいつも、「本好きさんに喜んで欲しい!!」という気持ちがあって、それが叶うならば、とサービスもたくさん考えてきました。
その中でも特に、ブックマッチングサービス、ブックカウンセリングは好評の声をいただき、本当に「やってよかった」と思えるサービスの1つです。
お客様の趣味やお悩み、なりたい姿を叶えるために、丁寧に選書をすることで、本を選ぶスタッフも、お客様も笑顔になるという幸せの循環。
未知の出会いを提供するこのサービスは、これから先規模が大きくなったとしても、続けていけたらいいなと思っています。
本好きさんの幸せを願うあまり、ホテルの会社なのに、結婚相談所やオンラインサロンまで作ってしまった私たち。
わからないことを検索しまくり、体当たりしまくり、しながらどうにかこうにかやっております。
正直、ホテル運営にしろ、婚活市場にしろ…経験があるスタッフがいるかと言われたら、みんな初めてもいいところ、なのですが、「本」に絡めていろんなことをする、作る、というのが楽しすぎてここまで来れたんだと思います。
いずれは、全国の書店さんとコラボしたり、本のディズニーランドを作ったり。夢はまだまだでっかく持っているので、これからも駆け抜けたいです。
・・・
と、ここまで結構いいことばかり書いてきましたが、ここに書ききれないような失敗談だって、もちろんたくさんあります!!!ありすぎます!!!!笑
今は笑えるけど、当時は毎日泣きっぱなしだった苦しい思い出たちもわんさか。やらかした系エピソードは驚くほどあるので、またおいおい書いていけたらと思います。
改めて。
ここまで自由にいろんなことに挑戦させてくださっている会社、たくさんのチャンスをくれるこの環境、一緒に働く仲間たちや、お客様に日々感謝でいっぱいです。ここで改めて感謝を。
そして、これを読んでくださっているあなたと、このお仕事を通じて、何かで関われたら嬉しいなと思います。
私にとって、働くことは、生きること。
仲間たちと一緒に、これからもこの仕事を好きでい続けていたいです。
最後は自分語りになってしまいましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
なんだかビビッときた方がいたら、ぜひ応援してくれたら嬉しいです。
「働く」を考える本たちをセレクトしてみました。
さてさて!!!おすすめ本コーナーにいきましょう!
今月私がピックアップしたのは、「働く」を考える本たち。
一度は読んだことがあるかもしれませんが…この機会にぜひ再読をば!!
『本日はお日柄もよく』原田マハ 著
読んだことある方、多いと思います。
でも、なかなかこれを超えるお仕事小説が私は見当たらなかったので紹介させてください。
この本を読んだ当時は、とりあえず「なんとなく」で仕事をこなしていた私。
言葉の持つパワーに改めて気付かされ、このままじゃいけない、と一念発起してライターの仕事に全力で打ち込むようになった、そんなきっかけをくれた1冊です。
『この世にたやすい仕事はない』 津村記久子 著
仕事に疲れたとき、落ち込んだとき、タイトルに惹かれて読む人が多いのではないかな、と思います。
燃え尽きてしまった30代の女性が主人公が、職を転々としながら、仕事に対する「価値観」を見つけていくお話です。
「楽しい仕事」でも結果しんどい。
人間関係やら、なんやら、色々あるから。
しんどい、しんどい。
でも。それでいい、それもいい、のかもしれません。
答えはあなたの中にあるから。
逃げてもいいし、もがいてもいい。
そこから何を得るかはあなた次第なのかなと思います。
『13歳のハローワーク』村上龍 著
「医者」「花屋」「ケーキ屋」それくらいしか職業を知らなかった小学生の私が、「この世界には、人の数と同じくらい仕事の数もあるんだ」と気づけたのは確実にこの本のおかげです。
「社会は、いろんな人のおかげで成り立っている。」
それを強烈に意識させてくれたのがこの本でした。
職業は、生きるための、幸せになるための「手段」ではなく、「目的」なのかもしれないなぁと、大人になって読んでみても、そんなふうに思うのです。
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この記事を書いた人
BOOK HOTEL 神保町支配人:moon