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そうめん本のすゝめ。

最近、夏バテならぬ「本バテ」が流行しています!
そこで、当館からあるご提案がございます。それが…「そうめん本のすゝめ」です。

そうめん…!?!?


毎日暑すぎて、30度を切ると、「あ、涼しいじゃん!」なんて思うこの頃。
完全に感覚バグってきてますよね。

「東京都心でこの夏14回目の猛暑日 歴代最多を更新 記録的な猛暑とどまらず」なんて記事もでてましたね。

そんな猛暑続きのせいか、ご宿泊されるお客様のお悩みに変化が・・・。

・本を読みたいんだけど、なんか読めない・・・
・本を開いてみるけど、気が散っちゃって・・・


と、夏バテならぬ「本バテ」が流行しています!

実は、スタッフ内でもよく本バテの話になるんです。

そうめんみたいに、さらさら読めちゃう本ってないのかな?」と思い、スタッフ総出で探してみました。今回はそんな「そうめん本」を皆様にシェアいたします!

▼そうめん本ってなんだ?

そうめんの良さって何だろう?

①調理が楽で、料理のハードルが低い!
②喉越しがいい!
③薬味を足して、いろんな味わいが楽しめる!


これを本に置き換えると、

①手に取りやすい
②話がすんなり入ってくる
③映画・ドラマなど、本以外で作品を楽しめる


なのかな!と!

今回はこのように定義し、上記の良さを持つ本を3冊ご紹介します。

『新釈 走れメロス 他四篇』森見登美彦

毎年夏になると、本屋さんでは「夏フェア」が開催されていますよね。

私は文庫本がずらっと並んでいる光景を見るのが好きで、夏になると本屋さんに立ち寄る回数が増えます。涼しいので…笑

注目の新刊や話題本はもちろん、文豪たちの作品も並び、幅広い本の世界に触れられる素敵な場所だと感じています。

文豪たちの作品を見て、「チャレンジしてみようかな?」と思いつつ、隣の新刊に手が伸びてしまったり、気が散ってしまって読み進められなかったりした経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな方におすすめの1冊です!

おすすめポイント1:なんと言っても、表紙がかわいい

すごくシンプルだったり、和柄が使われていたりするものが多いですが、ポップな絵に心が弾んで、手に取りやすい!
特に気に入ってるのは、中心にいる女の子の洋服の柄…
よーく見ると、”原稿用紙”なんですよ!あー、かわいい!

おすすめポイント2:文学作品に触れるきっかけをくれる

先述のように、チャレンジしたい気持ちはあるものの、なかなか読み進められない。
そんな時は原作を横に置いておいて、「新釈」を読んでみる。
いろんな作家が自分には読み解けなかった部分を噛み砕いてくれているので、内容が入ってきやすいです。
そして、「自分の好きな解釈はこれかなぁ」と好みを見つけてみるのもおすすめ。
読んだ人が多い分、正解が決まっているように見えますが、捉え方は人それぞれ。
どれも間違いではないです。ぜひ、自由に文学を楽しんでくださいね。

ちなみに、下記5作が収録されています。

「山月記」中島敦
「走れメロス」芥川龍之介
「藪の中」太宰治
「桜の森の満開の下」坂口安吾
「百物語」森鴎外


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『鍵のかかった部屋〜5つの密室〜』似鳥鶏・友井羊・彩瀬まる・芦沢央・島田荘司


ミステリーが読みたくなる季節がやってきました!
でも、ミステリーって「よし!読むぞ!」って気合い入れないと読めない時…ありませんか?

そんな時にぴったりなミステリーです。

おすすめポイント:内容が入ってきやすい

ミステリーで内容が入ってきやすい!?!?どういうこと!?!?

これは実は、”本来ネタバレ厳禁のトリックを先に公開”してるんです!

まず「トリックはこれを使う」と決めてしまい、その上で「そこからどういうお話を作るか」と問う。おしりを決めて、どんな頭にしますか?という企画です。

(本文より引用)

手に取った時、そんな楽しみ方したことない!とびっくりしたのを今でも覚えています。

あれこれ考えを巡らせるのが醍醐味のミステリーですが、トリックを知った上で「どんな話になってるんだろう?」とワクワクしながら読むミステリーもなかなか面白いですよ。

5人の作家たちによる短編ミステリー。
似たような作品になってしまうのか、それともみんなバラバラな作風になるのか。
ぜひ、手に取って確かめてみてください。

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『死にたい夜にかぎって』爪切男

「本が読めないなら映画(ドラマ)で楽しめばいい」

と思うのは、私だけでしょうか。

最近は作品の楽しみ方の幅が広がってきていますよね。
本、映画、ドラマ、アニメをはじめ、YouTubeやTikTokでは紹介動画として、楽しむことができます。

たまに「原作を読まないなんて!」という声も耳にしますが、好きになる過程はなんでもいいと思います。だって、好きな気持ちは同じだから。

と言うことで、作品を楽しむ幅を広げるのにうってつけな1冊はこれだ!

おすすめポイント1:ドラマで楽しめる!

賀来賢人さん主演でドラマ化されている本書。

「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね。」

(本書一文目)

はじめから刺激がありますが、さすが賀来賢人さん。
衝撃的ではあるものの、和らいでいるので、観やすいと感じました。(個人差あり)

しかも、全7話(特別編含む)・1話あたり約25分という手軽さ。
まとまった時間が取れない時でも楽しめますよ。

私は、料理しながら、湯船に浸かりながら観てました。

そして、アイナ・ジ・エンドさんの歌う曲が最高…!

それもドラマならではですよね。

おすすめポイント2:新たな表現の仕方に触れられる

「疲れすぎて、ジャンキーなもの食べたくなって、頭に浮かぶ”マックのポテト”みたいな作品」
だと、個人的に思っています。

食べた瞬間、「うっま!」ってなるやつです。

それを言葉で体験する。

「あぁ、そういうことかぁ」と、今まで言語化できていなかった気持ちや現象を新たな表現の仕方として再発見できるんです。

例えば、

「設計図の通りに組み立てる必要なんてないんですよね。部品が余ったっていいし、設計図と違う作り方をしてもいい。人間も同じかなぁなんて思います。みんな部品の付き方が違ってて、それぞれ足りない部品があるんですよね。部品の付け方によっては、どうしてもどっかに隙間ができちゃう。その隙間を他人に埋めてもらわないと人間は生きていけないのかな。」

(本文より引用)

彼の綴った話は、概要だけ聞いたら悲しくなってしまうけれど、読んでしまえば笑えてしまう。
なんとも不思議で、魅惑的。
読み終えると、癖になってしまう作品です。

▼ドラマHP

▼Amazonリンク

↑文庫本もありますが、表紙の可愛さと手触りが良いので、単行本がおすすめです。

そうめん本をご堪能あれ

衝撃的に暑いこの夏は、スルスル読めるそうめん本をぜひ!
当館には、「読みやすい」「読書離れ解消」のための本たちをたくさん並べています。

家ではなかなか読めない、という方は是非お越しくださいね。


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執筆:BOOK HOTEL 神保町 スタッフ鶴田
編集:moon(BOOK HOTEL 神保町 支配人三浦)



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