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メメント・モリ~いつか死ぬことを忘れちゃいけない。"今"を大切に生きる手助けをしてくれる本の紹介

2024年は年明けから石川県での大地震や羽田空港の旅客機の衝突など、心休まらないニュースが立て続けにありましたね。

「今起きていることは本当に現実なのか・・・?」
とテレビを前に、ただただ状況を見守ることしかできませんでした。

そのときあることが、頭によぎったんです。

メメント・モリ


メメント・モリとはラテン語で「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」といった意味になります。

人生は何が起きるか分からない。
明日来ることがあたりまえと思い日々を過ごしていますが、残念ながらそんな保証なんてどこにもないんです。

だからこそ「自分なりでいい、今をちゃんと生きていたい」そんな気持ちが強くなりました。

今回はそんな希望も込め『生きる』ことについて考えさせてくれる作品を紹介します。

メメンとモリ

人は何のために生きるの?

こちらは人気絵本作家ヨシタケシンスケさんの絵本です。

ヨシタケさんの作品は、とってもと~っても優しい世界観で、生きやすくしてくれる薬を処方してくれます。

本作は姉メメンと弟モリのささいな日常から「人は何のために生きるのか?」をテーマに3つのお話が収録されています。

ある時、つまらない映画を見てしまったメメンとモリ。

弟のモリは「みんなが楽しいことをしているあいだに、自分だけつまらないことをしていたら嫌だな」と思います。

そんなモリに姉のメメンは言います。

そもそも、いきものは楽しむために生きているんじゃないからね。人は思ってたのと違う!ってビックリするために生きている

人生は良くも悪くも思い通りにはいかない。
そもそも何でもかんでも上手くいく人生なんて面白くないじゃないですか。

だったら思い通りにいかなくても「これは思ってたのと違う!!」とビックリしていたほうが、人生楽しめる気がしますよね。

いつか『死』はおとずれる。
しかし、裏を返せばいつか死ぬんだから”今”を楽しもう!

そんなメッセージが本作には込められているように思えます。

絵本は子どもの読み物と思いきや、大人にも新たな気付きを与えてくれる。お子さんがいる方はもちろん、いない方にもオススメの1冊です。

あした死ぬかもよ?

『死』と向き合うことで本当の自分が見つかる


「死ぬこと以外かすり傷」なんて言葉が少しまえに喧伝されましたが、失敗することは怖いし傷つきますよね。ただ、死ぬ間際にやらなかった事に対する後悔はしたくない。

あした死ぬとしたら、あなたは何をしますか?
答えるのが、なかなか難しいですよね・・・

なんのために生まれて なにをして生きるのか
こたえられないなんて そんなのはいやだ!

アンパンマンのマーチ

アンパンマンの主題歌「アンパンマンのマーチ」で、このような歌詞が出てきます。

『生きる』ことに意味を見出そうとしても答えは簡単に出てこない。その反面、歌詞のとおり「生きている意味を見出したい」とも思う。

この歌は作者のやなせたかしさんが、作詞をしていています。
戦争体験で『死』の輪郭に触れたからこそ、『生きる』ことの尊さや意味を持つことの大切さを伝えたかったのではないでしょうか。

『死』を意識することは決して悪いことではありません。
むしろ『死』があるからこそ「今」を大切に生きたいと思える。

本作は日々をただこなしてしまっていると感じている方に、生きる意味を見直すきっかけを与えてくれます。

ライオンのおやつ

”今”が愛おしく感じる、美味しいおやつを食べて

33歳の若さで余命宣告をされた主人公海野雫が、残りの日々を瀬戸内海にあるホスピス(終末期患者向けのケア施設)通称ライオンの家で過ごす物語。

本作では主人公雫の視点から、残された最後の時間をどのように過ごすかを考えさせられます。

人生最後のおやつに何を食べたい?

ライオンの家では、ゲストが思い出のおやつをリクエストできるお茶会が定期的に開かれます。

食べる前にリクエストしたおやつにまつわるエピソードが披露され、読み上げられたゲストは思い出に浸りながら最期の甘美な時間を過ごすんです。

おやつは、心の栄養
『生きる』うえで大切なものですよね。

ライオンの家は人生の最期を迎える場所というより、天国までの道のりの途中にあるオアシスのように思えます。

雫もそんな場所で最期を迎えることができたからこそ、この世界を愛おしく思いながら天国へ旅つことができました。

何気なくすぎる日常が慈しいものと感じられる作品です

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます!
今回『生きる』をテーマに本を紹介させてもらいました。

名著「夜と霧」でも作者のフランクルさんは「強制収容所で体験したことを、自分が後世に残さないといけない」という使命感があったからこそ、厳しい環境下でも踏みとどまることができたと書いてあります。

『生きる』ことにおいて、どんなに小さな事でいい「楽しみ」や「希望」を持つこと。

そして"今"を大切にする。
そうすれば、あなたの日々はもっと素晴らしいものに変わるはずです。

ライター:Reo


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最後までご覧いただき、ありがとうございます。 ぜひあなただけの1冊を探しに、遊びに来てくださいね。