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心に深く沁みわたる。ジェーン・スーさんの持つ言葉の力を感じられる「本」と「ラジオ番組」

みなさん、ジェーン・スーさん(以下スーさんと表記)をご存知でしょうか??

はじめて聞いた方は外国人を想像されると思いますが日本人女性です!

スーさんはコラムニスト、ラジオパーソナリティー、作詞家と多方面で活躍しています。

今、日本の40歳以上の女性に一番支持されているのは、スーさんと感じるくらい人気があります!(完全主観ですが・・・)

「ラジオ番組」のイベントは常に大盛況。私自身、家の近くで講演会があると知り応募しようとしたところ、即定員に達して参加できなかったほど。

なぜ、そこまで人気があるのか?

私がスーさんの魅力に感じるところは、「あ~、確かにね~」と思わず感嘆してしまうほど精度の高い言語化能力です。言葉にできず行き場のなかった気持ちを、まるで旧知の知り合いかのように言い当ててきます。

ラジオでリスナーから寄せられるお悩み相談に対し、状況を整理して的確に言葉にするさまは、まっさにあっぱれのひとこと。

また、リスナーや読者との距離感が絶妙で心地いいんです。

必要以上に相手に寄り添うわけではなく、彼女なりの正しさを持ったうえで、方向性を示してくれる。私はそんな姿勢に魅了され、気付いたらスーさんの「ラジオ番組」や「本」を片っ端から漁っていました。

ということで、今回はジェーン・スーさんが紡ぎだす言葉に注目して「本」と「ラジオ番組」を紹介していきたいと思います。


闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由

スーさんが様々な分野で活躍する13人の女性にインタビューし、どのようにして自らの道を切り拓いていったかを書いた1冊。

齋藤薫さん・柴田理恵さん・君島十和子さん・大草直子さん・吉田羊さん・野木亜紀子さん・浜内千波さん・辻希美さん・田中みな実さん・山瀬まみさん・神崎恵さん・北斗晶さん・一条ゆかりさん

本書に出てくる皆さんは、モデルケースになる人がいなく、自らの経験と勘を信じて突き進んだ結果、今の地位を確立したように思います。

それゆえに1人1人が放つ言葉には、とても力強さを感じます。

そのなかでも『デザイナー』『砂の城』『有閑倶楽部』などで知られる漫画家一条ゆかりさんのパートは金言の宝庫。

特に私が印象に残った言葉はこちら。

謙遜は大嫌い。これはできます、これはできませんと正直に言わないと。自分を間違わずに把握していたいっていつも思う。それでも間違うけどね。

出典:闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由

自分を正しく評価するのはとても難しい。
それこそ自分のなかに確固たる軸がなければできない。

ただ、一条さんのこの言葉を読んだとき、自分のなかにある「できること」「できないこと」を素直に受け入れることで、軸が形成されていくのではないかと思いました。

貴様いつまで女子でいるつもりだ問題

とてもパンチのあるタイトル!

ですが、中身はスーさんの「酸いも甘いも」の経験を人生の後輩たちに伝授すべく書かれた1冊のように思います。

そのなかでも本書で私が印象に残った言葉はこちら。

自己防衛のつもりでネガティブな感情を無視していると、結局は自分の中の小さな女の子が全部黙って、その感情を引き受けなくちゃいけなくなってしまう。見栄と意地と自己批判と自己憐憫と過剰な俯瞰が自分を不幸にしていたのです。

出典:貴様いつまで女子でいるつもりだ問題

ネガティブな感情に陥ったとき「大人なんだから」「親なんだから」「先輩なんだから」と自らの立場を気にして、心の声を無視し続けると、その考えかたが癖になってしまいます。

傷ついたり嫌な気持ちになったら、自分の気持ちを素直に受けいれてあげること。これこそ自分を嫌いにならず、うまく感情と付き合っていく方法ではないでしょうか。

おつかれ、今日の私。

「あ~~もう疲れた。誰か私を癒してくれ~~」

そんな、おつかれなあなたにオススメの1冊。
スーさんの繊細で優しい言葉が、疲れた心に沁みわたってきます。

本書のなかで、私が印象に残った言葉はこちら。

歩いてきた道を振り返って私が思うのは「私なんかが」と思って良い結果につながったことなど1度もなかったってことだ。

出典:おつかれ、今日の私。

うまくいかない日々が続いたとき「私なんて・・・」とネガティブ思考が襲いかかってくる。しかし、その考えに陥っても、いい方向に繋がったことはないとスーさんは言います。

自分を傷つけた方が楽になるときもありますが、
そんなときはこの言葉を思い出して踏みとどまってほしい。

せめて自分くらいは自分の味方でいてあげましょうよ。

そして、いつも頑張っている自分に「今週も良く頑張った。おつかれさん!」と労わってあげましょう。

OVER THE SUN

まさにスーさん人気の火付け役になったと言える、フリーアナウンサーの堀井美香さんとやっているラジオ番組。

本番組のリスナー(通称:互助会)の方々から送られるメールに対して、パーソナリティー2人が面白おかしく突っ込んだり、時には「あ~それは大変だね。よく頑張っているよ。」と励ましの言葉をかけてくれたりと、友達気分で話をしているような感覚になります。

30分番組なのに話が事あるごとに脱線して、気づけば1時間になっていることもよくありますが、そんなところも番組の魅力の1つ(笑)

なによりパーソナリティー2人が本当に楽しそうにお喋りをしているので、聞いているこちら側も自然と元気がもらえるんです!

となりの雑談

雑談のプロ桜林直子さんとスーさんが、日常の些細な出来事について雑談形式でお喋りするラジオ番組。

この番組は「どこにも書いていない。生きるうえで大切なことを教えてくれる参考書」のように思います。

スーさんが状況を整理して言語化するスペシャリストなら、桜林さんは自分の心のうちを言語化するスペシャリスト。

このタイプが異なる言語化のスペシャリストが織りなす対話には毎週新たな発見があります。

聴いていると深層心理にある言葉にできなかった思いに気づかされることがよくあります。

そのなかでも特に印象に残っているのが「プール理論」です。

意味は「自分でやるべきことをせず、全て人にゆだねて、上手くいかなかったことを人のせいにしてしまうこと」です。

自分では何もせず「誰かが何とかしてくれる」と期待をするのではなく、まずは自分で手を動かしてみる。そのうえで困ったときに、はじめて誰かが手を差し伸べてくれるんです。

このことを知らず「周りの人が助けを求めているのに何もしてくれない・・・」と嘆いていたら、まずは自分ができることから着手してみましょう。

「プール理論」について話している回はこちらなので、気になるかたは是非聴いてみてください!


ライター:Reo

最後までご覧いただき、ありがとうございます。 ぜひあなただけの1冊を探しに、遊びに来てくださいね。